135号車 タイ東北線攻略の旅・10 【 ジョンさんとジョーさん 】

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    ナコーンラーチャーシマーで迎えた朝。外は雨。昨夜せっせと洗濯した服は生乾き。

     

     

     

    トゥクトゥクを拾って駅へ。スコールではなく普通の雨がずっと降っている。

    雨なので撮影もままならない。旅の疲れが出てきて動くのが億劫になってきているのもある。なので駅前ロータリーに鎮座する保存機はバックショットのみ。構内には日本から渡ってきた24系客車が1両だけ留置されていた。こうして編成を外れてポツネンと留置されている車両は、どのような処遇なのだろうかといつも疑問に思う。職員の仮眠施設として使われていたりするのじゃなかろうか。

     

     

     

     

     

     

     

    これから東北(南線)の終点、ウボンラーチャターニー駅を目指す。今日は特急列車で向かうことにした。バンコクを6時前に出た21列車はナコンラーチャーシマーを10:11の発車。これに乗って一挙に進む。チケットは453バーツだった。

     

     

     

     

    列車が近づいてくると俄かにホームが活気づく。売り子さんたちが列車を待ち構えているのだ。降車と乗車、買い物に降りてくる人とで騒然としたドアから列車に乗り込む。

     

    指定の席は先頭車の最前列。通路側の席なので車窓も楽しめない。ほぼ満席なので席の移動もできずに本を読んで過ごすことにした。

     

    特急列車は車内サービス込みの料金。提供された昼食は今までのお弁当と違ってレンジアップのものに変わっていた。これはちょっと残念だ。メニューは御飯とグリーンカレーと茶碗蒸しだった。

     

     

     

    時折左側の窓ガラスをバチンと叩く音がする。木の枝が窓ガラスを叩くことはあるけれども、そうした音とは違って、平手で窓を叩くような音だ。何事だろうと気にしていたら、駅通過時に発生している事に気づいた。

     

    音の原因はタブレットキャッチだった。進行左、助士側の乗務員室のドアから身を乗り出してキャッチするタブレット。輪っかの先に付いたタブレットの入った鞄の部分が、キャッチの際の反動で窓ガラスを叩いていたのだ。日本でタブレットが現役であった頃は、叩く恐れのある窓にはガードの柵が付いていたものだが、ここではそれはないらしい。

     

     

     

    バチンと窓ガラスを叩く音を繰り返し聞かされること4時間、列車は定刻の14時に終点ウボンラーチャタニー駅に着いた。

     

     

     

     

     

    バンコクまでの夜行列車のチケットを購入。次の列車の発車まで4時間。中途半端な時間だ。ここも町の中心部から離れたところに駅がある。町まで繰り出すのも億劫なので駅で過ごすことにする。

     

    駅舎のホール。気持ちよさそうに寝ている犬がいる。東南アジアでは珍しい景色ではない。

     

     

     

     

     

    インフォメーションセンターの女性がジョンさんとジョーさんという名前だと教えてくれた。彼らをよく観察してみると、ちゃんとシーリングファンの風が当たる涼しい場所で寝ていることがわかる。

     

     

     

    発車していく列車を眺めたりとブラブラしながら時間をつぶしていると、駅構内を汗を拭き拭きあてどなくしている外国人を見かねたのかインフォメーションセンターの女性に声をかけられ、1等車の利用者専用待合室に案内された。いわゆるファーストクラスラウンジだ。お礼を述べてエアコンが効いたラウンジで過ごすことにする。こうしたことに気づいて動いてくれるホスピタリティがタイの良いところだ。

     

     

    快適な環境で読書をしながら次の列車を待ったのでした。

     

     


    134号車 タイ東北線攻略の旅・9 【 鶏肉の団扇 】

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      列車はブワヤイ分岐駅に到着。14分の遅れ。駅名が「分岐駅」と名乗るように東北線の新線、バイパス線の北側の分岐駅だ。

       

      タイ国鉄の東北線は大きく3つの路線群からなる。アユタヤの北、バーンパーチー分岐駅で北線から分岐して始まる東北線は、ノンカーイ駅に向かう東北(北)線を基幹として、ナコンラーチャーシマーの隣、タノンチラ分岐駅からウボンラーチャータニーに向かう東北(南)線、バーンパーチー分岐駅から30分ほどのケンコーイ分岐駅から北に折れて北線のブワヤイ分岐駅を結ぶ東北(バイパス)線で構成される。

       

      バイパス線にはダム湖の上を走るという観光名所があるのだけれども今回は夜行列車で通ってしまったので、湖上を走っていた頃は夢の中。残念である。今回は「全線走破」が目的なので致し方ないけれども、バイパス線にはいずれ昼間に乗ってみたいと思っている。

       

       

       

       

       

       

      中線に停車している車両はバイパス線を走ってきたブアヤイ止まりの列車だろうか。すぐに発車かと思っていたがしばらく停車。この列車が遅れていたので、この先で交換する予定の対向列車を待っていたようだ。母屋側に対向列車が入ってくるとすぐに発車。時刻は17時37分。23分の遅れ。まあまあ順調である。

       

       

       

       

      ブアヤイ駅を出るとバイパス線が右に分岐していく。そうして列車は再び田んぼと原野という変わらない景色の中に入っていく。車窓は次第に暗くなり、ピントが効かなくなってきたので撮影はあきらめる。

       

       

       

       

      小腹を満たそうと車内に乗り込んできた物売りからガイヤーンとカオニャオ(蒸かしたもち米)を購入。

      ガイヤーンとは鶏肉を開いて焼いたものだ。サイズが大きく割った竹で挟んである。写真を撮っていないので伝わりづらいのだが、団扇の紙の部分が鶏肉になっているとイメージしてもらえばよいだろうか。その状態で炭火焼にしたものを車内に売りに来るのだ。その焼き鳥はスーパーのレジカゴに裸で積まれてやってくる。火は通っているし、まだ熱いし大丈夫だよ。自分はそう考えるが、多くの日本人には抵抗があるだろう。だけどおいしいのだ。おいしいものは見た目があまりよくないものなのだ。

       

      終点のナコンラーチャーシマーには19時12分、予定から12分遅れで到着。天気は雨になってしまった。車中で予約した宿が、思いのほか駅から遠くてわかりづらい場所にあって難儀してしまった。荷を解いて食事に出るも屋台も少ない。何故なら町の中心は隣のタノンチラ分岐駅の方にあるのだ。

       

      それでもナコンラーチャーシマー駅を選んだのは、鉄道駅として魅力がこちらのほうにあるだろうと踏んだからなのだ。明朝の好天を期待し、写真も多くは撮らずに宿で洗濯に勤しんだのでした。

       

       

       


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      齋藤彦四郎
      隔週木曜更新。
      電車で喰えているので、電車マニアではありますん。

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