10号車 台湾1周鉄路の旅・1 【準備・出発・入台・林口線】

0
    今回からは2011年8月に行った「台湾1周鉄路の旅」をお送りしていきます。この連載を開始する前に、自分用の記録にと別のブログで途中まで綴っていたものがあるので、そこからの転載がベースとなりますがお楽しみ頂けたら幸いです。

    ---------------------------------------------------------------------- 
    【準備】
    急遽思い立った台湾1周の旅。

    いつものタイ、チェンマイに向かおうかと思っていたのですが、思い立ったのが直前だった為に、格安のエアチケットが確保できず、代案として浮上してきたのが台湾。エアチケットを調べると6日FIXで35,040円で確保できるとの事。早速押さえて準備を始めました。

    初めての台湾。台湾の鉄道事情については、各種の書籍が出ているので、それらを参考書として入手しましたが現地で開くことは1度しかありませんでした。しかしながら沿革や見所を掴むのには十分役立つので、流し読みでも一読してから現地に向かうと楽しみが増えますのでお勧めします。

    時刻表については 交通部臺灣鐵路管理局のHP 
    http://twtraffic.tra.gov.tw/twrail/ から入手しましたが、表記が優等列車【對號列車;太魯閣号・自強号・莒光号・復興号】と普通列車【區間車・區快車・普快車】が別記載の為、同一方向に進む優等列車から普通列車に乗り継ぐには、2枚の時刻表を見なければならない線区、はたまた混載の線区、フォーマットが縦だったり横だったりと非常に不便な時刻表です。現地の駅売店で売られている「旅行台灣護照」を利用すれば、1冊にまとめられているので便利ですが、HPと変わらない様式ですので使い勝手はよくありません。


    鐵路管理局の時刻表や、旅行台灣護照は現地語での表記ですので、運転日や団体専用観光列車に注意しなくてはなりませんので、利用の際には注意が必要です。漢字での表記の為、読み込んでいくとおおよその解読ができますが、私は念のために同人誌として発行されている「日式台湾時刻表」を手に入れようと、神保町の書泉グランデ6階の鉄道書籍コーナーに足を運びました。
    が、店員氏曰く「新版を出すと言いながら延びに延びていて、未だ届いていない」との由。前年度版を持っている後輩に連絡をして、彼はいつもコミケで入手しているとの事だったので、次回のコミケに出るだろうと踏んで後輩に入手を依頼し、無事に出発前に確保しました。

    日本鉄道研究団体連合会発行の「日式台湾時刻表」は、交通新聞社のJR時刻表を模したA5サイズの時刻表で、慣れ親しんだ様式で記載されているので非常に使い勝手がよくできています。また、各駅の現地読みが平仮名で記されているので楽しめます。ただし、あくまで同人誌として趣味的に作られているので幾つかのミスを発見しましたが、時刻表のデータ転記の苦労を思えば、こんなに便利なものを提供して頂いてるので文句はありません。

    まずは鐵路管理局の時刻表で基本的な予定を組んで、乗車予定列車の時刻を、この「日式台湾時刻表」に蛍光ペンで塗りこんで利用するのが、手軽に持ち運べてベストだと思います。今回の旅では、現在の乗車している区間に切符を挟んで持ち歩き、気になったところでサッと取り出して周辺の運転概況を調べられたので重宝しました。後に調べたところ、Amazonでも取り扱っている事が判明しましたので、入手をオススメします。

     

    宿などの情報は「地球の歩き方」を参照に安宿に目星をつけ、台北の安宿情報が心もとなかったのでウェブにて情報を仕入れておきました。

    ----------------------------------------------------------------------
    【出発】上野から成田へ

    今回の旅はチャイナエアラインの17便。成田空港14:15発のホノルルからの経由便です。経由便ゆえ遅れる可能性があるので、往路をこの便に限定する事によって安く設定されたエアチケットを確保しての今回の旅となりました。

    成田に向けて、今回は京成電鉄の「成田スカイアクセス」を利用する事としました。実は京成電鉄には未だ乗ったことがありません。なので初乗車を兼ねて上野から利用しました。

     

    上野駅前は、聚楽台が工事中なので西郷さんが丸見えでした。「まず確認」と言われても、何を確認したら良いか迷いましたが、家の戸締りはしっかりしてきましたし、忘れ物がないかも充分に確認しました。これは旅行中の心得として西郷さんからのメッセージだと勝手に肝に銘じて旅立つことにします。
     

     

    上野11時発のスカイライナー25号に乗車。41分後には空港第2ビルに到着との事。どんだけ早いんだよ!と思いながらガラガラの状態で上野駅を発車した列車は、地下に眠る廃駅を通過して地上へ。日暮里から乗客が一挙に増えて、建設中のスカイツリーを右手に見ながら快走します。
     

    空港に近づき、成田新幹線構想の名残の路盤に入り始めた頃より、車両の動揺が始まりました。車両の中央を軸として小刻みに左右に揺れている、お尻を左右に振っている感じです。高速運転での最後尾の車両。巻き上げる空気が起こす現象でしょう。設計上安全だと分かっていながらも少々不安になりながら空港第2ビルに到着。クレジットカード勧誘のオネイサンを冷やかして、シャープペンシルを頂いてから搭乗手続へ。
    今回は旅程の都合上、機内持ち込みで荷物をまとめてきました。

     

    早めに出国手続きを済ませて、市価より高いランチを食べて乗り込んだB747−400は離陸時刻を過ぎて随分経つのにドアが閉まりません。どうなってるのだ思い始めた頃に「搭乗直前に気分を悪くされたお客様がいて、降車の手続きをしています。降りる方の荷物を降ろすので30分ほどお待ち下さい」とのアナウンス。

    予定では16:45に台北は桃園空港に到着。そこからタクシーで林口線の海湖(ハイフー)駅へ行って、18:03発の1日2往復しかない列車に乗る予定。だからこそ桃園空港で時間を浪費しない為に、機内持ち込みで荷物をまとめてきたのに…。

    日本を発つ前からアクシデント。
    乗るのを辞めるような体調って何だ?つられて自分も体調が悪くなりそうだ…。どんよりしつつも「何とかなるさ!」と気を取り戻し、15時になろうかという頃に飛行機は成田を発ったのでした。

    ---------------------------------------------------------------------
    【入台】林口線海湖駅へ

    離陸間際の旅客トラブルにより、遅れをもって成田を離陸したCI017便でしたが、離陸後にほぼ定刻で桃園空港に到着できるとのアナウンスがありました。3:30のフライトとなっていますが、飛行機というものは実フライト時刻が意外と短いのですよね。機場での予備時間が盛り込んであるので、少々の遅れは取り返してしまうダイヤマジックです。

    そうは言うものの、飛行機は微妙に遅れて桃園空港に到着。機内から降りた時には17時を過ぎていました。慌てず急いで免税店でタバコを仕入れて、入国手続きを済ませてタクシー乗り場へ。配車係の人にプリントアウトしてきた林口線の海湖(ハイフー)駅の地図を見せると伝わりました。

    回されてきたドライバーは、短距離の客でガッカリしたようでしたが、仕方ありません。
    そんなこんなで、17時45分頃に海湖駅に到着しました。工場がポツポツと立つ、工業団地のはずれの一角。踏切の脇から続く小道の奥に海湖駅のホームはありました。

     




     
    林口線は貨物線です。新幹線の桃園(タオユエン)駅と空港とを結ぶMRTが開業するまでの間の桃園市による市民サービスとして、2005年から平日の朝夕の2往復だけ旅客列車が無料で運転されているそうです。駅のホームは旅客営業に際して作られたものなので、簡素なものでした。無料運転ですから駅舎も改札もありません。
    MRT開業後は旅客列車が残らないようなので今回乗っておこうと決めたのでした。

    (※2013/08/09追記 林口線は桃園駅高架化事業開始に伴い、旅客・貨物ともに2012年12月28日より営業休止となっています)



     
    17:47、下りの列車が到着しました。2両のディーゼルカーは立っている人がいるほどの混み具合でした。列車がホームに着くも、終点なのに数人しか降りてきません。そのうち列車は更に先へ向けて出発して行ってしまいました。列車の去った線路脇ではマダムが畑仕事をしています。アジアの田舎のいつもの夕暮れ時といった風情です。
     

     
    これは事前に調べていたことで、踏切鳴動点の都合から更に先に設置した場所まで行って折り返してくるのですが、乗客を乗せたまま行ってしまうとまで考えは及びませんでした。無料運行ゆえ、近隣の住民が散歩がてら乗りに来ているようで、純粋に利用している人は先ほど降りた数人だけのようです。
     



     
    折り返してきた列車に乗り込むと、車内は子供たちの声で溢れていました。乗客は親子連れと老人とマニアの3種類に分類して問題なさそうです。乗り込んだDR1000形は上り方が半室運転台で、半室が展望席のようになっているのですが、子供たちが集まっていると思いきや、
     

    特等席は下り場面から占拠していたと思わしき御仁がでっぷりと。終点まで子供たちに譲られる事はありませんでした…。写真を撮っていたらマニアらしき少年に声をかけられましたが、言葉が通じないと判明すると去っていきました。以降、結構声をかけられるのですが、傍目に日本人だと気づいてもらえずに唐突に現地語で話しかけられるので当惑しました。
     





     
    林口線は本来は林口火力発電所へ石炭を運ぶ為の貨物線ですから、軌道状態があまりよろしくないようで、列車はずっと25km/h以下でトロトロと走ります。この運転は乗務員としては痺れる運転です。気を抜けば速度オーバーしますし、普段はフルノッチを突っ込む運転に慣れていますからハンドルを握っていてジリジリしてきます。ジリジリしてるんだろうなぁと思いつつも、貨物線の風情を楽しみます
     

     
    車掌さんのドア扱いが日本と異なる事に気がつきました。旅客用のドア脇に乗務員用のドアスイッチがあり、駅に到着すると鍵を挿して開扉扱い。客扱いが終了すると、閉扉扱いをして他のドアが閉まったのを確認してから、鍵を抜くと自分のドアが閉まるというものでした。日本の乗務員ドアを持たない客車の切り替え式のドアスイッチのようなものでしょうか。
    全てのドアで扱いが出来るため、駅の形状に応じてドア扱いをする場所を変えて対応できるのですが、起動後の状態注視と、オーバーラン時にどうするのか疑問ですが、運転士に対する出発合図を無線機もしくは直接口頭で行っているところを見ると、オーバーラン時には無線機なりで対応できそうです。状態注視については、十分な安全確認後に発車した列車にぶつかってくる方がどうにかしているのですし、無人駅を除いてはホーム立番がいるので必要ないのでしょう。
     

    車窓から見えてくる景色は、まるでタイのようです。台湾に先に訪れていたら逆の事を言うのでしょうが、田や畑、木々や建物の造作が色使いがそっくりです。違うのは道路が右側通行なのと看板が漢字表記なだけで、街の匂いも八角の匂いが目立つ以外はタイのような匂いに感じられて、いつもの慣れた場所に来たような安心感を覚えました。
     

     
    ボンヤリとしているうちに列車は18:44、桃園駅の専用ホームに到着しました。この路線は無料運転ですから、ホームを分ける為に台鉄線の駅とは少し離れた場所にホームが設けられていました。人々の流れに乗って、降りたホームの前の駐輪場を突っ切ると台鉄線の桃園駅のロータリーに出ました。

    スポンサーサイト

    0
      • 2017.03.23 Thursday
      • -
      • 00:01
      • -
      • -
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      文言の御指摘を頂き一部訂正をいたしました。福岡の方、ありがとうございました。
      • ヒコシロウ
      • 2013/09/19 11:23 AM
      コメントする








         
      この記事のトラックバックURL
      トラックバック

      プロフィール

      profilephoto
      齋藤彦四郎
      隔週木曜更新。
      電車で喰えているので、電車マニアではありますん。

      selected entries

      categories

      archives

      recent comment

      links

      profile

      others

      mobile

      qrcode

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM

      PR