147号車 サワンカローク線の旅・3終 【 イヌとタコとネコの駅 】

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    憧れの盲腸線の終端、サワンカローク駅。

     

     

     

     

     

     

     

     

    ホームの端に置かれた、頭部がペンキで赤く塗られた石。もしやこれは停止位置目標なのではないかという疑念がわいてきた。列車が到着すれば何かわかるような気がする。

     

    駅前に何かあるわけでもない。無論、駅にも何もない。今宵の宿を予約したりして時間をつぶすも、いよいよやることもない。少し早いが切符を手に入れたいと思う。しかし窓口に人の気配は無い。

     

     

    回り込んで開け放たれたドアから出札口の中をのぞき込むと、犬が気持ちよさそうに寝ていた。壁には凧らしきが掛けられている。もう一つ隣の部屋に居たアロハシャツを着てパソコンでソリティアに興じている人に声をかけると切符を発行してくれた。駅員さんのようだ。列車がやってくるまで2時間。のんびりとしているところを邪魔してしまって申し訳ない気持ちになる。

     

    切符を見ると4列車の表記。やはりここからはバンコク行の4列車として発車するようだ。ウタラディットまでは座席未指定で50バーツ。白タクで800バーツもかけて来たのにね。

     

     

     

     

     

     

     

    構内には他の犬たちも幸せそうな顔で寝ている。とても平和な景色だ。そんな犬たちの平和を壊さぬよう、こちらも負けじとボンヤリしていると、長い尾が付いた凧を携えた少年が貨物用のホームを歩ていくのが見えた。

    幾度かの失敗の後に凧はスルスルと揚がっていった。

     

     

     

     

     

    次いで地上には猫が現れた。線路にちょこんと座って何かを凝視している。そしてハンターの顔になり、姿勢を低くしてスズメを捕まえに向かった。不漁に終わった猫はどこかに行ってしまった。

     

     

     

    犬たちが起きて動き始めた。しばらくすると列車がやってきた。

     

     

     

     

     

     

     

    アロハシャツから制服に着替えた駅員さんが列車を迎え、列車からは助士が顔を出し、タブレットをキャッチャーに掛ける。定刻からは10分ほどの遅れ。ここでは定時と言ってよいほどの誤差だ。

     

    そして謎の赤いペンキが塗られた石は、果たして停止位置目標だったのだろうか。列車は3mほど手前に停車している。先で線路がカーブしているのでこの石は停止位置限界なのかもしれない。

     

    停止位置目標は、あくまで目標なので車両のどこの部分を合わせればという厳密な規定は無い。線区の指導によって、連結器の先端だ、車両の妻面だ、運転台の側窓の中心だとまちまちなのだ。電車の運転ゲームが流行った頃には子供たちが脇に待ち構えていて、こちらは腕を見せてピッタリ停めたつもりが「30センチ手前!」とか言われてムスッとしてしまったのは、この合わせる位置の概念の誤差にある。はっきり言ってしまうと、あくまで「目標」なので「その辺りに停ま」れば良いのである。「停止位置」に意義を唱えるならば動力車操縦者運転免許を取得すべきであり、取得すれば意義を唱えようなどとは思わなくなるだろう。

     

    そうした日本のギスギスした鉄道界隈の雰囲気とは対極にある、こうしたノンビリした鉄道に触れて自分は英気を養っていたりするのだ。これでも列車は走れるし、遅れても誰も目くじら立てたりしない。本来鉄道が持っていたはずの牧歌的な側面をみて、まだまだ大丈夫だと安心するのだ。

     

     

     

     

    遅れて到着したものの、折り返し即座に発車とはならない。給水したりして当初の折り返しの停車時分、15分きっかり停車したのちにバンコク行4列車は発車。車内の乗客は数人。クローンマップラップ駅からはバンコクに向かう人が一人だけボストンバックを抱えて乗り込んできた。

     

    座席の下に何かが落ちている。注意して見るとゴキブリホイホイ。うーむ。もう少し隠すことはできなかったのだろうか。列車内にゴキブリが出ることに驚きはしない。日本だって出るし対策は施されている。ちなみに弟は気動車だった頃の小浜線の車内でフナムシを見たことがあるそうだ。

     

     

    ウタラディットには17分遅れの20:13に到着。

     

     

    列車を見送って宿に向かう。ウタラディットの中心街は駅から東に10分ほど歩いたところにある。その街中に今夜のホテルがあるのだが、地図を頼りにたどり着いた場所はショッピングセンター。

     

     

     

    春節のデコレーションが施されているのだけど、何故か鳥居。中華系が多いので春節を祝ってはいるのだけれど、どこかで間違った情報が混じっているみたいで、こうしたところもタイらしい。日本人も春節を祝うものだと思われていてもおかしくない。ホテルはショッピングセンターの上階だと判断して中に入るも見つからず。ホテルのフロントは裏手にあった。

     

     

     

    荷を解いて夕食へ。無駄に陽気なフロントマンは「この街の名物はパッタイだ。旨いぞ!」と猛プッシュするも具体的なオススメの店は無いらしく、その辺にあると言われたあたりの店で夕食。旨いかどうかは別にしてパッタイだ。

     

    こうしてサワンカローク線の旅は終わったのですが、翌日のチェンマイへの帰路がちょっとどうにかしていたので、引き続き進めていきたいと思います。

     

     

     


    146号車 サワンカローク線の旅・2 【 唯一の中間駅 】

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      さて、サワンカロークに向かいたい。交通手段は白タクだけのようだ。駅前にたむろする白タクドライバー達に交渉すると、「エイティー」だという。約40キロの距離が80バーツ、日本円にして約240円のはずがない。たぶん言い間違いで800バーツなのだろうと、こちらで合点して了承する。

      この白タク料金、どこの町までは幾らと決まっているようだ。駅によっては公然と白タク乗り場があり、料金表が掲げてあったりする。日本では考えられない事だけれど、公的な交通機関が整備されてないならば、それを整備するのではなく、イレギュラーなものをレギュラー化してしまうのがタイらしさなのだ。
      料金については少し高く感じるが、楽なものに対価を払うことには納得ができる国民性ゆえに、これで問題なく成り立っているようなのだ。

      案内されたのは一番若手のドライバーの車。前回の駅前の写真に写り込んでいる白いランエボ。日本からの中古車だろう。さりとてランエボだ。乗る前から「きっと飛ばすんだろうなぁ」と身構える。走り出して早々にガソリンスタンドへ。客を乗せてからガスを入れるのは最早普通の事なので動揺はしない。ガス代はこちら持ちだが、精算の際に相殺する。

      町を出るとサトウキビ畑の中を快走する。いくつかの集落を抜けるが減速はしない。ほとんど信号機が無いので80km/h以上を維持して突き進む。

       

       

      途中で複数の農耕用小型トラックとすれ違う。日本の軽トラのようなサイズだが、屋根はあれどもフロントガラスもドアも無い。耕運機のエンジンらしきをフロントに横置きした特異な形状。他の町では見かけないのでこの付近の町工場で製造しているのだろう。この辺りに再び訪れることがあれば写真に収めておきたい。

       

      ちなみに大型バスについても町工場で手作りしているのを見たことがあるので、タイ国内をバスで移動したいとは思わない。エンジンルームを電飾で照らしているようなバスが、不用意に車高が高いバスがメーカーメイドなはずがないのだ。こういうニッチな部分に切り込めば日本車の需要はまだまだあると思うのだけれど、どうだろうか自動車メーカーの皆さん。

       

      白タクは大きめな街に差し掛かった。この先に踏切があって、その先を右に曲がった先に駅があるはずだ。ワクワクしながらグーグルマップとにらめっこして、駅前で停めてもらう。

       

       

       

       

      サワンカローク線唯一の中間駅、クローンマップラップ駅。他に4つの駅があったのだが全て廃止。この駅のみが生きている中間駅だ。幹線道路からは奥まったところにあるが、母屋は反対側の住宅街に面した側に建っていた。

       

       

       

       

       

       

       

      正面側には屋根付きの門があって、生垣で囲まれた中庭もある。ガラスの電話ボックスなんかもあって、鉄道模型の「木造駅舎」セットのような趣きの駅構えだ。1日1往復だけの駅だけれども駅員さんがいて、暇を持て余してキッチリと構内を整備してあるのがわかる。至る所のペンキはピカピカで植え込みも綺麗になっている。こういうところで働けるのは羨ましすぎる。

      構内の配線を見てみると、1面2線でホームは副本線にある。果たして通過列車が、対向列車があるのだろうかと疑問が湧いてくるが、日本の国鉄がそうであったように開通当時の仕様をそのまま温存しているのだろう。

       

       

      時刻表を見てみると、これまで思っていた事と時刻表が異なっている。バンコク発の3列車がサワンカローク線を1往復してシラアットに向かい、折り返し4列車としてバンコクに向かうと思っていたのだが、この時刻表によれば、バンコク10:50発の3列車が17:24に1番線から発車して終点サワンカロークに17:46に到着する。サワンカロークを18:01に発車した4列車が18:24に1番線から発車して終点バンコクに4:00に到着する。となっている。

       

      サワンカーロク線を1往復することによる混乱を避ける為に表記を変えているのだろう。たぶん運用上は3列車はバンコク発サワンカローク行で、4列車はサワンカローク発シラアット経由バンコク行なのだ。いやまて、そうすると4列車は本線上でややこしいことになる。なのでサワンカローク線内は実務上は別の列車番号を振っているような気がする。

       

      そんなことを確認したりして再出発。目的のサワンカーロク駅には1時間45分ほどで到着。現在は15時45分。列車が来るまであと3時間。暇だ

       

       

       

       

      暇なので駅周辺を散策。駅前通りはチーク材で建てられた昔ながらの商店が並んでいた。車に貼られた謎の日本語ステッカーはタイに来るたびに欲しくなるが、これを自分の車に貼る勇気は無い。トヨタ車なのに「無限MUGEN」のステッカーが貼ってあったりと突っ込みどころ満載なのだけれども、日本びいきの方は日本語自体がカッコイイので問題ないのだろう。

       

       

      線路は先に延びる気配があるのか確認に向かうも、先には家が建てこんでいて気配なし。さてやることがなくなった。これはあれだ。駅でひたすらボンヤリするしかない。

       


      145号車 サワンカローク線の旅・1 【 すんころくの街へ 】

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        前回の終わりに今回からはタイ南部の支線の旅と述べましたが、自分の中の時系列の正常化の問題もあるので、タイ北部の支線、サワンカローク線の旅を綴ってまいりたいと思います。

         

         

        さて、話は変わりますが、大好きな作家の「下川裕治」さんhttp://odyssey.namjai.cc/e208057.htmlが、タイやミャンマーの鉄道完乗記を上梓なさいました。当ブログの乗車記と同じような感想になる部分も多く、先に書かれちゃった、言われちゃった、すわ剽窃になりかねん!と危惧したりしているのですが、先行者として、なかなか見えてこない部分を掘り下げてくださっているので貴重な参考資料ともなります。こちらは素人として、そしてある意味でのプロの視点から細々と書き続けていきたいと思います。

         

         

        スンコロク(宋胡録・寸古録)焼という、桃山時代から江戸時代の初期にかけての舶来の陶器があるそうだ。茶人に広くもてはやされたという陶器のふるさとがタイの北部、サワンカロークなのだそうだ。

         

        そのサワンカロークの街へ向けて、タイ国鉄の北線から支線が伸びている。初めてタイに訪れた時から気になっており、いつかは乗りに行かねばと思っていたのだが、なにしろアクセスが悪い。全線走破を目指すならばといよいよ腰を上げて乗りに行った顛末記をお届けしてまいります。

         

        2016年2月。定例のチェンマイ避寒中、毎年のように訪れている街で何かをすることもない。宿でゴロゴロしているならばサワンカローク線に乗りに行こうと思い立った。手持ちのタイ国鉄のHPからダウンロードした時刻表をもとにスケジュールを練ってみた。

         

        サワンカローク線はバーンダーラージャンクション駅から分岐する30キロほどの支線。途中駅は5駅あったものの次々廃止され現在は1駅のみ。列車は特急が1日1往復のみ。その1往復の列車が特殊な運用であるがゆえに、チェンマイからは乗りに行くのがややこしい。

         

        サワンカローク線を走る唯一の列車は、バンコク発シラアット行の特急3列車。バンコクからやってきた列車は分岐駅からサワンカローク線を1往復して終点シラアットに向かうという運転をしている。チェンマイからバーンダーラー駅に向かい、3列車に乗りかえればよいのだが、ほどよい時間帯のチェンマイ発の8列車はバーンダーラー駅を通過してしまう。なのでもう2駅先のピチャイ駅に向かい、3列車に乗り換えるというプランを立てた。

         

        8時半に発車する特急8列車に乗るためにチェンマイ駅に向かう。朝ラッシュの時刻に旧市街を抜けることになるので早めに宿を出る。そうして到着した駅の窓口で切符を買おうとして混乱することになる。

         

        8列車はピチャイに停まらないという。こちらは調べてあると時刻表を取り出すと、窓口氏も時刻表を出してきた。こちらが正当だと。そうなのだ、自分が持っていたのはHPからのダウンロード版。タイ国鉄の公式HPだろうと信用してはいけないことを忘れていた。窓口氏からもらった駅配布の時刻表でプランを再構築することにした。

         

         

         

        8列車でピッサヌローク駅まで向かって3列車を待つ方法、1本後の9:30発の普通408列車で予定通りピチャイ駅まで行く方法が即座に浮上するが、前者はつまらない。後者は遅れ上等の普通列車なので3列車に届かない危険もある。そこで考えたのが8列車でウッタラディット駅で降りてタクシーでサワンカロークに向かうという方法だ。サワンカロークに先回りして明るいうちにゆっくりと駅を観察できる。第3案で行くことに決めて、チケットを購入。ウッタラディットには13:29到着、150バーツ。特急なれど昼過ぎの到着なので飲食物のサービス提供無しの印が押されていた。

         


         

         

         

        列車は当然のように30分ほど遅れてウッタラディット駅に到着。ここからサワンカロークの街までは40キロほど。1時間ほどで着くだろう。急ぐ理由もないので腹ごしらえ。

         

         

         

         

         

        とにかく暑い。チェンマイから300キロほど南に来ただけなのに。2月なのに。あまり動きたくないので商店街には向かわずに駅前の屋台食堂でセンミーナム、いわゆる米粉麵(細麺)を食べる。

         

        腹が満たされたところで構内散策。ウッタラディットは2面2線のホーム。隣のシラアット駅とは1.5キロほどしか離れておらず、どちらの駅も大きな構内を抱えているので境界がわからないくらい。こちらが機関区で向こうが客貨車区といった感じだろうか。構内には片運転台式のDA.500機関車が留置されていた。プラレールの車両のようなディフォルメサイズの機関車は1952年製造のアメリカ製機関車で、本来は2両セットで登場したのだろうけれど1両でのサイズ感がちょうどよいからだろう、入換機として中規模駅の構内で活躍している。

         

         

         

         

        そしたらサワンカロークに向かおうかと駅前に立つ。しかしだ、どうやらこの街には居ないらしい。バスもタクシーも。乗り合いトラックバスのソンテウらしきも見当たらない。さてどうしたものか。

         

         


        139号車 タイ東北線攻略の旅・14終 【 帰るのです 】

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          さて帰ることにする。フライトは11時15分。2時間前の9時15分までにはチェックインをしなければならない。

          空港へ向かうエアポートレールリンクはパヤータイ駅発。となると朝のラッシュアワーに地下鉄とスカイトレインを乗り継いでいく事になる。なので8時発の東線、カビンブリ行でパヤータイに行くことにする。

           

          フロントでチェックアウトをして出ようとしたところで、T君がホテルに入ってきた。今回の旅の序盤で一緒になったT君だ。彼はビエンチャンからルアンパバーンに向かい、チェンマイからの夜行列車でバンコクに戻ってきたところだった。寝台が取れずに座席車で来たとの事。駅前のこのホテルが便利だと自分が話したのを覚えていたようだ。偶然というのはあるものだ。なのでどこで誰に見られているかもわからないので海外といえども気を抜いてはならない。

           

          列車の時間が迫っているので簡単に挨拶を済ませて別れて駅へ。

           

           

           

          列車は5分遅れで発車。もちろん遅れの理由の説明などない。発車したもののノロノロ運転。構内にある操車場を抜ける頃にはパヤータイ駅到着予定時刻に達していた。3.7キロ、11分ほどで到着するはずの駅はとても遠いのだ。

           

           

           

           

           

          ヨムマラートの東線への分岐点でしばらく停車。上り列車の交換待ち。線路が空いたところで東線へと右に逸れていく。北本線には上り列車がこの列車の横断待ち。こうしたジャンクションの混雑と、警手が手動で扱っている踏切の遮断待ちで朝のバンコク周辺の国鉄線は定時では走れていないのだ。

           

          それでも定刻から12分ほどの遅れでパヤータイ駅に到着。上出来だ。このルートでエアポートレールリンクに乗り換える際にはファランポーン駅で前寄りの車両に乗っておくと便利だ。ちなみに運賃は2バーツ。驚愕の安さだ。

           

          フライトは定刻通り。降機後はバスと新幹線で街中に出る。

           

           

           

           

          もちろん今回も台北トランジット。いつものボロ宿に荷を解いて夜市へ。今回は師大夜市。女優の北乃きいさんが台湾が大好きで、この夜市のことを歌にしてしまったほどだとテレビで見ていたので、ならばと訪れてみたかったのだ。師範大学もよりの夜市で規模も大きくなくローカルな雰囲気。大汗をかきながら麺線を食べたりして楽しんだのでした。

           

           

          帰国便は日本では政府専用機だけとなってしまったジャンボ機、B747。こうしてみるとカッコイイ。

          こうしてタイ東北線攻略の旅は終了したのでした。頑張れば東線も攻略できたのだけれど、それはまたいつかのお楽しみにとっておくことに。

           

          スワンナプーム〜パヤータイ            28.6×2

          ファランポーン〜ターナレーン          657.6

          ターナレーン〜ナコンラーチャーシマー      363.6

          ナコンラーチャーシマー〜ウボンラーチャタニー  311.4

          ウボンラーチャータニー〜ファランポーン     575.1

          ファランポーン〜チャチューンサオ         60.9×2

          ファランポーン〜パヤータイ             3.6

          桃園〜台北                    36.4×2

          合 計                    2163.1キロ

           

          次回からは忘れないうちに韓国の補完旅を書き綴ります。

           

           

           


          138号車 タイ東北線攻略の旅・13 【 ピンクのアレを見に 】

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            乗り合いバスを見つけることができない。

            暑さに負けたのでトゥクトゥクで向かうことにする。行先はワット・サマン。

            トゥクトゥクが走り出してから後悔をした。これじゃあ暑いじゃないか。

            暑い風が体表を撫でつけ汗がとめどなく溢れてくる。トゥクトゥクは幹線道路を外れてどんどん寂しい道に入っていく。暑さで朦朧とする中、自分はどこかに連れ去られているのではないかと不安になってくる。向かう先はタイでも人気の観光スポットの寺院なのだ。果たしてそれがこんなに何もないようなところにあるのだろうか。

            そんな不安を吹き飛ばすように一大観光地が目の前に現れた。

            土産屋街の前で降ろされる。トゥクトゥクのドライバーは帰りも乗るならここで待っているとの事。1時間後に戻ると約束して散策を開始。まっすぐ目的のピンクのアレを見に行く。

            タイ・マレーシア・ミャンマーで涅槃像は幾つか見てきたけれど、このピンクのガネーシャが一番インパクトがあった。周りに写り込んでいる人々からサイズ感をつかんでもらえばと思うが、こんなに大きくてむっちりしたピンクの像が太陽の光にさらされてテカテカに光っているって、相当な光景だ。

            タイは仏教徒。寺院も仏教寺院なのだけれど、ヒンズー教の神であるガネーシャが何故か入り込んでいる。このガネーシャ、実は日本でも数多に存在していて、姿を変えて大黒天様となっているようだ。信仰というものはこうしてその場に馴染んでいくものなのだろう。

            涅槃像の周りに立ち並ぶ、自分の生まれ曜日のネズミの像にお参りするシステム。タイに幾つもある「タイで一番ご利益がある」とされるパワースポットの一つとなっている。

            寺院内には他にも巨像が立ち並び、食べ物屋や土産物屋と合わせて暑くさえなければ一日楽しめるテーマパークになっている。茹でエビを貪り食う昼食を済ませ、暑さに殺されないうちに帰ることにする。暑くさえなければもう少し見て回りたいという後ろ髪を引かれる思いになったのは、ガネーシャに後ろ髪があるのが原因だろう。

            帰路はディーゼルカー。往路とは反対側の車窓を見ながら戻ることにする。中間駅の駅舎は全て同じ作り。コストダウンのためによくあることなのだが、周りの景色も変わらないので味気ない。無人化した駅は荒らされていて悲しくなる。

            最後の晩はバンコクに住む有名人に会いに某所へ。

            こうしてバンコクの夜は更けていくのでした。


            137号車 タイ東北線攻略の旅・12 【 計画変更をするも東本線へ 】

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              本来は昨日、バンコクに到着したその足で東本線の攻略に行く計画を立てていた。

              カンボジアとの国境、アランヤプラテートに向かい、折り返してチャチューンサオで一泊。明けてパタヤ方面のバンプルタールアンに行ってバンコクへ戻ろうと考えていた。しかしそんな気力が折られるほどに疲れていた。なので計画を変更してバンコクで休息日とした。

               

              帰国へのフライトは明日。今日1日で行ってこれるとすればアランヤプラテートかバンプルタールアンのいずれか。どちらに向かうにも早朝の出発となる。早起きしてまで列車に乗りに行かねばならないのか。そう考えるほどに疲れていた。この2路線は2日あれば巡ってこれる。タイには毎年のように来ている。いずれまた来るだろう。その時ついでに乗りに来ればよいのだ。そう判断した。

               

              だからといって1日バンコクでボンヤリするのもMOTTAINAI。どうしても見ておきたいモノがあった。鉄道の旅はここまでにして、それを見に行こうと腰を上げた。

               

              列車は10:10発の367列車、チャチューンサオ行。奇しくも見送った東本線、その両方面への分岐駅へ向かう列車に乗り込み終点に向かう。

               


               

               

               

               

               

               

              列車の組成から見学。編成はオーストラリアからのクイーンズランド鉄道から渡ってきたステンレス客車。電装解除をした元電車に見えるけれども、その逆で電装改造を見越して製造された客車だったとの由。タイはホームが低いのでオリジナルのドアは閉鎖してあり、両端にデッキが増設されて使用されている。車内から見るとドア前に座席が設けられていた。

               

               

               

               

               

               

               

              列車はパヤータイからエアポートレールリンクの高架下に入る。フアマーク駅からは複線。スワンナプーム空港最寄りのフアタケ駅までは以前に乗車している。このあたりでエアポートレールリンクは右に折れて空港を目指し、こちらは田んぼの中をひたすらまっすぐ走るローカル線になる。複線区間に入ってからの各駅は駅舎を含めて画一的な造り。複線化に際して再整備したような様相。新しいようでも田んぼの中の駅とあっては利用客も少ないようで、落書きなどが酷く、廃駅もいくつか存在した。

               

               

               

               

               

               

              列車は1時間半ほどで終点のチャチューンサオに到着。目的の場所へは乗り合いバスで行けるようだ。

               

               

              駅前の道に出る。乗り合いバスはやってくるが目的の場所に向かうバスが現れない。みんなはここで待てと言うけれども、たぶん乗り場が違うんだ。

               

              何よりも暑い。心は折れ始めている。だけど、せっかくここまで来たのだからと金を使うことにした。

               


              136号車 タイ東北線攻略の旅・11 【 洗濯ロープを開発した 】

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                ウボンラーチャタニー駅18:30発の68列車。終点バンコクには明朝5:50の到着。

                ホームにあったキロポストは起点となるバーンパーチーからではなくバンコクからの通算キロ。従って575キロの距離を11時間20分かけて走ることになる。

                 

                編成の呪文は 機・荷・イネ・ロネ・ロネ・ロネ・ロネ・ロネ・ロネ・シ・ロザ・ハザ・ハザ の13両。

                 

                3号車は女性と子供専用車。車内には防犯カメラが設置されている。タイ国鉄では乗務員による不祥事を発端に女性・子供専用車が整備され、そして今では駅構内や車内は全面禁酒になった。食堂車にすらアルコールは無い。寝酒に駅前で買い込むむきもみられるが、車内で酒盛りができないので、それはもう静かな車内が約束される状態になった。

                 

                 

                 

                 

                 

                列車は定刻に発車。とにかく眠かったので早めに寝台をセットしてもらって就寝。

                 

                初めて寝台列車に乗ったのは中学生の頃。臨時の急行「おが」に秋田から乗り込んだ。興奮してなかなか寝付けなかったのを覚えている。寝ても駅に着くたびに起きてしまっていた。

                幅52センチの3段寝台、憧れの「走るホテル」20系客車に乗ることができた喜びで寝付かなかったのだ。しかも大好きな「ナハネフ23」が組み込まれた編成だった。当時既に20系は去就が取り沙汰されていたのでどうしても乗りたかったのだ。そうして上野ではなく赤羽で下車し、先頭を見ると牽引はEF58の89号機。上野まで乗って行けば最高の組み合わせで写真が撮れたのにと悔しがったのも良い思い出。

                 

                あれから幾年月。「動いている物体の中では寝付けない」という職業柄から来る身体的反射期を経て、寝台車こそ簡単に寝付くことができる身体になりました。

                 

                 

                 

                 

                ぐっすり寝こけて翌朝。列車は15分ほどの遅れでバンコクに到着。上出来だ!

                駅前のホテルに出戻り。時刻は6:20。超アーリーチェックインなのだけれど、さすがはバンコクの駅前ホテル。こうして夜行列車で到着する客も多いのだろう。追加料金も取られることなく迎え入れてくれた。

                 

                いよいよ疲れが出てきたので行程を見直して、この日はゆっくりする事にした。洗濯をしようと宿沿いの路上にあるコイン洗濯機に向かうと現在使用中。空くのを待つ間に洗濯ロープをどうするか思案。駅前の雑貨屋で相談するとビニール紐ならあるという。それを手にして今度は洗濯バサミだとなったところでハタと閃く。洗濯バサミは不要だと。

                 

                早速ホテルに戻って、ビニール紐で工作を開始。洗濯バサミ不要の洗濯ロープを開発した。その概要については実用新案か特許が狙えるかもしれないのでココでは記さないが、今あなたの頭の中をよぎったモノがあるのならば、たぶんそれだ。特許は先願主義なので明日にでも出願するがいいよ。特許申請がいかに面倒か知ることができるから。

                 

                それくらいの工夫で荷物は減らすことができるのだ。これからは洗濯が必要になる旅には数mのビニール紐を持っていく事にした。

                 

                さて洗濯機が空かない。洗濯はとうに終わっているのだが空かない。路上のコイン洗濯機は近所の人達がルーティンで使用しているに違いない。もしくは自家用の洗濯機を路上側に出しておくと、みんなが勝手に使っちゃうからコイン式にしているのではなかろうか。だからこうした事態になっているのだろう。他所者が使うなんてことはイレギュラーなのだ。取り込まなくても誰にも文句は言われないのだろう。

                 

                やっと空いた洗濯機で洗濯を済ませ、開発した洗濯ロープに干してみて仕様の問題点を修正したりしてから午睡。

                 

                夕刻涼しくなったところでチャイナタウンへ。実は何度もタイに来ているけれども、チャイナタウンをちゃんと見て回った事は無かったのだ。

                 

                 

                 

                1970年代のいすゞのTXトラックが佇み、ビバンダム君も「ワイ」をするバンコクの路地を抜けてチャイナタウンへ。

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                が、思ったほど賑やかな街ではない。世界で一番大きいといわれる横浜の中華街を知っているからだろうか。フカヒレやツバメの巣は安く食べられるみたいだけれども、食指が動かない。ちゃんとした店で食べるのも独りでは敷居が高すぎる。

                 

                 

                結局いつものバンコク駅前食堂のいつもの席での夕食なのでした。やっぱりここが一番落ち着くのだ。

                 


                135号車 タイ東北線攻略の旅・10 【 ジョンさんとジョーさん 】

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                  ナコーンラーチャーシマーで迎えた朝。外は雨。昨夜せっせと洗濯した服は生乾き。

                   

                   

                   

                  トゥクトゥクを拾って駅へ。スコールではなく普通の雨がずっと降っている。

                  雨なので撮影もままならない。旅の疲れが出てきて動くのが億劫になってきているのもある。なので駅前ロータリーに鎮座する保存機はバックショットのみ。構内には日本から渡ってきた24系客車が1両だけ留置されていた。こうして編成を外れてポツネンと留置されている車両は、どのような処遇なのだろうかといつも疑問に思う。職員の仮眠施設として使われていたりするのじゃなかろうか。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                  これから東北(南線)の終点、ウボンラーチャターニー駅を目指す。今日は特急列車で向かうことにした。バンコクを6時前に出た21列車はナコンラーチャーシマーを10:11の発車。これに乗って一挙に進む。チケットは453バーツだった。

                   

                   

                   

                   

                  列車が近づいてくると俄かにホームが活気づく。売り子さんたちが列車を待ち構えているのだ。降車と乗車、買い物に降りてくる人とで騒然としたドアから列車に乗り込む。

                   

                  指定の席は先頭車の最前列。通路側の席なので車窓も楽しめない。ほぼ満席なので席の移動もできずに本を読んで過ごすことにした。

                   

                  特急列車は車内サービス込みの料金。提供された昼食は今までのお弁当と違ってレンジアップのものに変わっていた。これはちょっと残念だ。メニューは御飯とグリーンカレーと茶碗蒸しだった。

                   

                   

                   

                  時折左側の窓ガラスをバチンと叩く音がする。木の枝が窓ガラスを叩くことはあるけれども、そうした音とは違って、平手で窓を叩くような音だ。何事だろうと気にしていたら、駅通過時に発生している事に気づいた。

                   

                  音の原因はタブレットキャッチだった。進行左、助士側の乗務員室のドアから身を乗り出してキャッチするタブレット。輪っかの先に付いたタブレットの入った鞄の部分が、キャッチの際の反動で窓ガラスを叩いていたのだ。日本でタブレットが現役であった頃は、叩く恐れのある窓にはガードの柵が付いていたものだが、ここではそれはないらしい。

                   

                   

                   

                  バチンと窓ガラスを叩く音を繰り返し聞かされること4時間、列車は定刻の14時に終点ウボンラーチャタニー駅に着いた。

                   

                   

                   

                   

                   

                  バンコクまでの夜行列車のチケットを購入。次の列車の発車まで4時間。中途半端な時間だ。ここも町の中心部から離れたところに駅がある。町まで繰り出すのも億劫なので駅で過ごすことにする。

                   

                  駅舎のホール。気持ちよさそうに寝ている犬がいる。東南アジアでは珍しい景色ではない。

                   

                   

                   

                   

                   

                  インフォメーションセンターの女性がジョンさんとジョーさんという名前だと教えてくれた。彼らをよく観察してみると、ちゃんとシーリングファンの風が当たる涼しい場所で寝ていることがわかる。

                   

                   

                   

                  発車していく列車を眺めたりとブラブラしながら時間をつぶしていると、駅構内を汗を拭き拭きあてどなくしている外国人を見かねたのかインフォメーションセンターの女性に声をかけられ、1等車の利用者専用待合室に案内された。いわゆるファーストクラスラウンジだ。お礼を述べてエアコンが効いたラウンジで過ごすことにする。こうしたことに気づいて動いてくれるホスピタリティがタイの良いところだ。

                   

                   

                  快適な環境で読書をしながら次の列車を待ったのでした。

                   

                   


                  134号車 タイ東北線攻略の旅・9 【 鶏肉の団扇 】

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                    列車はブワヤイ分岐駅に到着。14分の遅れ。駅名が「分岐駅」と名乗るように東北線の新線、バイパス線の北側の分岐駅だ。

                     

                    タイ国鉄の東北線は大きく3つの路線群からなる。アユタヤの北、バーンパーチー分岐駅で北線から分岐して始まる東北線は、ノンカーイ駅に向かう東北(北)線を基幹として、ナコンラーチャーシマーの隣、タノンチラ分岐駅からウボンラーチャータニーに向かう東北(南)線、バーンパーチー分岐駅から30分ほどのケンコーイ分岐駅から北に折れて北線のブワヤイ分岐駅を結ぶ東北(バイパス)線で構成される。

                     

                    バイパス線にはダム湖の上を走るという観光名所があるのだけれども今回は夜行列車で通ってしまったので、湖上を走っていた頃は夢の中。残念である。今回は「全線走破」が目的なので致し方ないけれども、バイパス線にはいずれ昼間に乗ってみたいと思っている。

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                    中線に停車している車両はバイパス線を走ってきたブアヤイ止まりの列車だろうか。すぐに発車かと思っていたがしばらく停車。この列車が遅れていたので、この先で交換する予定の対向列車を待っていたようだ。母屋側に対向列車が入ってくるとすぐに発車。時刻は17時37分。23分の遅れ。まあまあ順調である。

                     

                     

                     

                     

                    ブアヤイ駅を出るとバイパス線が右に分岐していく。そうして列車は再び田んぼと原野という変わらない景色の中に入っていく。車窓は次第に暗くなり、ピントが効かなくなってきたので撮影はあきらめる。

                     

                     

                     

                     

                    小腹を満たそうと車内に乗り込んできた物売りからガイヤーンとカオニャオ(蒸かしたもち米)を購入。

                    ガイヤーンとは鶏肉を開いて焼いたものだ。サイズが大きく割った竹で挟んである。写真を撮っていないので伝わりづらいのだが、団扇の紙の部分が鶏肉になっているとイメージしてもらえばよいだろうか。その状態で炭火焼にしたものを車内に売りに来るのだ。その焼き鳥はスーパーのレジカゴに裸で積まれてやってくる。火は通っているし、まだ熱いし大丈夫だよ。自分はそう考えるが、多くの日本人には抵抗があるだろう。だけどおいしいのだ。おいしいものは見た目があまりよくないものなのだ。

                     

                    終点のナコンラーチャーシマーには19時12分、予定から12分遅れで到着。天気は雨になってしまった。車中で予約した宿が、思いのほか駅から遠くてわかりづらい場所にあって難儀してしまった。荷を解いて食事に出るも屋台も少ない。何故なら町の中心は隣のタノンチラ分岐駅の方にあるのだ。

                     

                    それでもナコンラーチャーシマー駅を選んだのは、鉄道駅として魅力がこちらのほうにあるだろうと踏んだからなのだ。明朝の好天を期待し、写真も多くは撮らずに宿で洗濯に勤しんだのでした。

                     

                     

                     


                    133号車 タイ東北線攻略の旅・8 【 列車は順調に遅れはじめる 】

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                      列車は田んぼと原野の中をひたすらノンビリと走る。適度に人のいる車内はみんなが列車の揺れに眠気を誘われて気だるい雰囲気に覆われている。外は暗くなったと思うとスコールがやってくる、降ったりやんだりと雨季特有の空模様。

                       

                      少年が乗り込んできて自分のボックスの向かいの席に座った。大きな荷物を持っていて、どこかにお使いに行ってきた帰り道といった風情。車窓をカメラに収めていると、自慢げに携帯電話を取り出して同じように車窓の写真を撮りはじめた。人とコミュニケーションをとるのがあまり得意ではないのだろうと感じさせるその少年は、幾つかの駅を過ぎたところで席を移り、いつの間にか降りていったようだ。

                       

                       

                       

                      ナムポーン駅では女の子が大泣きをしていた。列車に乗り込んだ両親と別れるのが辛いのだろう。最後にはおばあさんに担がれていってしまった。タイの東北部、イサーン地方。タイの中でも貧しい地域といわれ、バンコクだけでなく海外にまでも出稼ぎ者を出しているといわれている。主要な産業が無いだけで緑豊かな地域なのだけれど、かつての日本がそうであったように物質文明が進んだが故の反動なのだろう。物流が大きく変われば解消されていくのであろうけれども、それがいつになるのかは誰にもわからない。

                       

                       

                       

                      タイ国鉄の無人駅は時刻表では割愛されている。地元の利用客だけが列車の時刻を知っていればよいという事なのだろう。とある無人駅は田んぼに囲まれ、いったいこの駅にはどうやってたどり着けばよいのだろうと考えてしまう。

                       

                       

                       

                      空港もある大きな街、コーンケンに到着。構内にはタンク車が並び貨物輸送の基地であることがわかる。タイ国内の主要駅には燃油基地が見受けられる。列車は時刻通りに発車。ここまで2時間半。やっと1/3を超えたところである。

                       

                       

                       

                      次のタープラ駅では交換列車を待つ。やってきたのはタンク車を連ねた貨物列車。コーンケンに向かうのか、はたまたその先を目指すのか。左側に乗っている助士がここまでのタブレットをキャッチャーに投げ落とし通過して行く。

                       

                       

                       

                       

                      余談ではあるが、タイ国鉄の車両は右側に運転台がある。従って左側が助士になる。タブレットも左側での受け渡しとなる。かつて日本からキハ58がタイに譲渡されているのだが短命に終わってしまった。その理由がタブレットキャッチの問題だったという。日本の車両は運転台が左側にあるため支障があったとの話だ。キハ58ならば運転台の後方に乗務員室のドアがある。そのドアの落とし窓を開けて助士がキャッチすれば済む話なのだが、タイの皆さんの気質から察するに「面倒だった」のだろう。そうして廃車となったキハ58を目にする事が出来たのは今年の2月、ずーっと南のカンタン駅構内である。それはまたいずれお伝えします。

                       

                      さあこれで発車と思っていたら、対向線路のホルダーに新たなタブレットがセットされた。続行で列車がやってくるのだろう。発車はまだ先だ。

                       

                      やってきたのはバンコクからの普通列車。コーンケンですれ違うはずの列車なので30分ほど遅れているようだ

                       

                       

                       

                       

                       

                      タープラ駅では25分ほど停車して発車。列車は順調に遅れはじめた。

                       

                       


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                      齋藤彦四郎
                      隔週木曜更新。
                      電車で喰えているので、電車マニアではありますん。

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